フードデカールステッカーの貼り方(汎用)|失敗しないドライ貼り施工の手順

フードデカールステッカーの貼り方(汎用)|失敗しないドライ貼り施工の手順

フードデカールのドライ施工を、アプリケーションフィルム(転写フィルム)を使う方法・使わない方法の2パターンで紹介します。
お手元の商品のタイプに合った手順を確認してから作業してください。

選び方①と②は貼る場所ではなく、アプリケーションフィルムを使う商品か、使わない商品かで選びます。
写真はトライトン用デカールの施工例です。デカールの形状・貼付位置は、商品や車種によって異なります。

使用する工具

ドライ施工用の道具一式。スキージ、マスキングテープ、メジャー、タオル、ヒートガン、カッター

施工前に、必要なものを準備します。

  • スキージ
  • マスキングテープ
  • メジャー
  • マイクロファイバータオル
  • ヒートガンまたはドライヤー
  • カッター

このほか、車両の塗装面に適した洗浄・脱脂用品を用意します。表面を直接押さえる工程では、清潔なフェルト付きスキージなどを使用してください。

ヒートガン・ドライヤーは、商品の指定で加熱が必要な場合に使用します。一点を熱し続けたり、位置ずれを無理に伸ばして直したりしないでください。カッターで余分な転写フィルムなどを整える場合は、車体から離れた作業台で行い、塗装面の上では刃を入れないでください。

①では、商品に適したアプリケーションフィルムと、シート全体を広げられる清潔な作業台も必要です。

重要ドライ施工では水溶液を使用しません。
施工面やデカールの糊面は、乾いた状態で作業します。

アプリケーションフィルムについて

アプリケーションフィルムの役割、和紙と透明タイプの使い分け、デカール・台紙との重なりを説明した画像
画像を開くと拡大できます。画像は貼り合わせ後の構造と一般的な取扱いの説明です。

アプリケーションフィルムは、文字や柄の配置を保ったまま車両へ転写するために、デカールの表面へ貼るフィルムです。施工後には剥がし、デカールだけを車両に残します。

和紙タイプと透明タイプがあり、施工のしやすさによって使い分けます。下記は目安で、商品ごとに推奨されているタイプを使用してください。

  • 和紙タイプ:大きいデカールや曲面への施工に用います。
  • 透明タイプ:下地を確認しやすく、小さいもの・平面・重ね貼りなどに用います。

配送・保管でシートに巻きぐせやシワが付くことがあります。商品が届いたら清潔で平らな場所に広げ、シートを落ち着かせてから施工してください。転写フィルムを貼り合わせたシートでは、層の間に空気や浮きが生じていないかも確認します。

確認①の商品には、アプリケーションフィルムが別添のものと、あらかじめ貼られているものがあります。
別添なら「準備編」へ。貼付済みなら準備編を飛ばして「施工編」へ進みます。
②はアプリケーションフィルムを使わないタイプです。

施工環境の目安

  • 施工面の温度は15〜30℃を目安にします。商品に指定がある場合は、その条件を優先してください。
  • 寒すぎるとフィルムが硬くなり、粘着しにくくなります。暑すぎるとフィルムが柔らかくなり、貼り付きやすく、扱いにくくなります。
  • エンジンや直射日光でフードが熱くなっている場合は、冷めてから施工します。
  • ホコリや風の影響を受けにくい屋内での施工をおすすめします。
  • 大判のデカールは、シートを支える人と圧着する人の2名で作業してください。

ドライ施工とウェット施工の違い

  • ドライ施工:水溶液を使わずに貼ります。糊面が触れると貼り付きやすく、位置の修正が難しいため、貼る前の位置決めが重要です。
  • ウェット施工:対応する商品では、水溶液を使って位置を調整しながら貼ります。水分や空気をスキージで抜く工程が必要です。

このページは、2パターンともドライ施工用です。位置を調整しやすくするために水を使うことはせず、商品の指定方法を守ってください。

施工前の重要ポイント

  • 位置決めを先に行う:台紙を剥がす前に、向き・輪郭・左右のバランスを確認します。
  • テープで固定してから施工する:位置の目印と仮固定を済ませます。
  • 一気に貼らない:未施工部分を支え、少しずつ台紙を剥がして圧着します。

この3つを意識することで、位置ずれやシワを防ぎやすくなります。

施工前の注意点

この説明書は、ドライ施工に対応したフードデカールの汎用手順です。ウェット施工指定の商品には使用せず、商品の施工方法・向き・貼付位置を先に確認してください。

  • 台紙を付けたまま位置を決め、目印と仮固定を済ませてから剥がします。
  • 台紙の端とデカール本体の端は、一致していない場合があります。位置合わせは本体の輪郭を基準にします。
  • 糊面が車体へ触れると貼り付きやすいため、まだ貼らない部分を浮かせて支えます。
  • マット面は擦り傷や艶ムラが出やすいため、スキージの角を直接強く当てないでください。

共通の下準備|施工面を洗浄・脱脂する

デカール施工前のトライトンのボンネット

フードを洗浄し、ホコリ・油分・ワックスなどを取り除きます。ウォッシャーノズルやパネルの隙間も清掃し、施工中に汚れや水分が出てこないようにします。

洗浄・脱脂用品の使用方法に従い、液剤や水分を残さず十分に乾かしてください。

① アプリケーションフィルムを使う施工

文字や柄の配置を保ったまま、アプリケーションフィルムでデカールを車両へ転写する、汎用のドライ施工方法です。

施工前確認デカール表面にアプリケーションフィルムが貼られているか確認してください。
別添になっている商品は、輸送中の不具合を防ぐため貼り合わせ前の状態でお届けしています。別添の場合のみ、施工前にお客様自身で貼り合わせます。

上からアプリケーションフィルム、デカール、デカール本体の台紙の順になった構造

アプリケーションフィルムは施工後に剥がすものです。デカール本体の裏にある台紙とは別なので、取り違えないようにしてください。

掲載している車両施工写真では、白い和紙タイプのアプリケーションフィルムを使用しています。 商品によっては透明タイプを使用する場合があります。どちらのタイプでも、その商品に適したフィルムを使用し、同じ基本手順で転写します。

アプリケーションフィルムを使う商品であれば、写真のような形状だけでなく、ボンネット中央へ貼るセンタータイプも同じ要領で施工できます。①と②の選択は貼付位置ではなく、商品の構造で判断してください。

準備編|アプリケーションフィルムを貼り合わせる

貼付済みの場合STEP 1〜3はスキップします。
浮きや圧着不足がないか確認し、そのまま次の「施工編」へ進んでください。

別添の場合車両へ貼る前にこの準備編を行います。デカール本体の台紙は残したまま、別添のアプリケーションフィルムを表面へ貼り合わせてください。

STEP 1|台紙を付けたまま、作業台に広げる

デカール本体の台紙を下にして平らに広げ、転写フィルムのサイズを確認する図

清潔で平らなテーブルに、デカールの台紙を下・表面を上にして広げます。巻きぐせを落ち着かせ、アプリケーションフィルムで文字や柄をすべて覆えることを確認してください。

貼り合わせが終わるまで、デカール本体の台紙は剥がしません。

STEP 2|アプリケーションフィルムを端から貼り合わせる

転写フィルムの台紙だけを折り返して剥がし、端からスキージで貼り合わせる断面図

アプリケーションフィルムに台紙が付いている場合は、その台紙だけを端から少し剥がして折り返します。露出した糊面を、デカールの貼り始める端に合わせてください。

残りのフィルムを浮かせて支え、スキージで中央から外側へ空気を逃がしながら、少しずつ貼り進めます。台紙は進む分だけ剥がし、全面を一度に載せないでください。

台紙のないアプリケーションフィルムも、端だけを先に接着させ、残りを浮かせながら順に圧着します。シワを伸ばそうとして強く引っ張らず、大判は2名で作業してください。

STEP 3|文字や細いラインまで圧着する

転写フィルムの上から中央から外側へスキージを動かし、文字や柄を圧着する図

貼り合わせたら、アプリケーションフィルムの上から、中央→外側へもう一度スキージを動かします。細いラインや文字の端まで、押さえ残しがないか確認してください。

この時点でも、デカール本体の台紙は付けたままです。貼り合わせが完了したら、次の「施工編」へ進みます。

施工編|アプリケーションフィルムを使うドライ施工

フィルムを使わない場合② アプリケーションフィルムを使わない施工へ移動してください。

ここからは、アプリケーションフィルムを貼り合わせたデカールを、ボンネットへドライ施工する手順を説明します。

写真について以下の車両施工写真は、トライトンのフードデカールをもとに説明しています。
デカールの形状・大きさ・貼付位置・基準になるプレスラインは、商品や車種によって異なります。お手元の商品に指定された向きと位置を優先してください。

STEP 1|位置の基準を作り、デカールを仮置きする

ボンネットのプレスラインに沿ってマスキングテープで目印を付けた施工例
位置決めの一例です。目印を付ける場所は、デカールの形状・商品・車種により異なります。

商品の位置指定を確認し、プレスラインやフードの端など、その商品で基準になる場所へマスキングテープで目印を付けます。

位置合わせの補足プレスラインや突起に裏紙(デカール本体の台紙)が干渉して輪郭を合わせにくい場合は、いったん車体から外し、干渉する裏紙だけをハサミで必要最小限に切り欠くと位置を確認しやすくなります。
デカール本体やアプリケーションフィルムを切らないようにし、車体の上では切らず、平らな作業台で行ってください。

アプリケーションフィルムを貼ったデカールを、台紙付きのまま位置合わせした状態
トライトンのフードデカールの位置合わせ例です。実際に購入したデカール本体の輪郭を基準に合わせてください。

アプリケーションフィルムを貼り合わせたデカールを、台紙付きのままフードへ当てます。台紙の端ではなく、デカール本体の輪郭を目印に合わせ、前後・左右・向きを整えてください。

STEP 2|位置とバランスを確認し、仮固定する

ボンネットデカールの位置をメジャーで確認している状態
写真の寸法・形状は車種専用品の例です。ほかの商品へ同じ数値を当てはめないでください。

商品で指定された基準に沿って、フードの端からの距離、周囲の余白、傾きを確認します。形状や貼付位置が商品ごとに異なるため、向きと全体のバランスも確認してください。

位置が決まったらマスキングテープで仮固定し、貼り始める側をめくっても位置を見失わないよう、目印を残します。

STEP 3|本体の台紙を剥がし、車両へ転写する

固定と目印を保ちながら、貼り始める側をめくり、デカール本体の台紙を裏側へ折り返して少しずつ剥がします。文字や柄がアプリケーションフィルム側に付いてくることを確認してください。

台紙に残る箇所は一度戻し、アプリケーションフィルムの上から再圧着します。無理に引っ張って剥がさないでください。

未施工部分を浮かせて支え、アプリケーションフィルムの上からスキージを動かして圧着します。デカールの形状に沿って、貼り始めた部分から外側へ空気を逃がしてください。スキージの通る範囲を少しずつ重ね、台紙は進む分だけ剥がします。

STEP 4|アプリケーションフィルムを剥がす

文字・柄・端部をもう一度圧着したら、アプリケーションフィルムを端から折り返します。デカールの形状に沿い、車体と平行に近い低い角度を保って、ゆっくり剥がしてください。

デカールが一緒に浮くときは、剥がすのを止めて戻し、再圧着します。フィルムを上へ引き上げたり、勢いよく剥がしたりしないでください。

最後に端・角・細いラインの浮きを確認します。表面を保護しながら必要な部分を押さえ、転写施工は完了です。

② アプリケーションフィルムを使わない施工

デカール本体を、アプリケーションフィルムを使わず直接フードへ貼り付ける方法です。ここでは、ボンネット中央へ貼るセンターデカールを例に説明します。

写真はトライトン用デカールの一例です。センターデカールの形状・幅・長さ・貼付位置は、商品や車種によって異なります。写真と同じ形である必要はありません。

②の確認このタイプには、アプリケーションフィルムを貼り合わせる工程も、施工後に剥がす工程もありません。
デカール本体と、その裏の台紙を扱います。

施工編|ボンネット中央へ直接貼る

ここからは、転写フィルムを使わないセンターデカールの位置決めから仕上げまでを説明します。

STEP 1|貼付位置と周囲の間隔を確認する

赤枠と矢印でボンネットへの貼付位置を示した写真
赤枠と矢印を参考に、デカールを貼る位置を確認してください。

センターデカールを台紙付きのまま仮置きし、商品の指定位置・向き・左右の余白を確認します。中央位置の基準は商品や車種で異なるため、指定されたプレスライン、フードの端、穴や切り欠きなどを基準にマスキングテープで目印を付けてください。

STEP 2|前側に目印を付け、ガラス側を仮固定する

アプリケーションフィルムのないセンターデカールの前側に目印を付けた状態

前側の輪郭や、穴・切り欠きなど、施工中に確認する位置へ目印を付けます。台紙ではなく、デカール本体の輪郭を基準にしてください。

写真の例では、ガラス側の左右をマスキングテープで仮固定します。片側をめくっても、全体の位置が動かないことを確認してください。

STEP 3|片側をめくり、半分ずつ直接貼り付ける

転写フィルムを使わないセンターデカールの片側を半分めくった状態

固定した位置を保ちながら、デカールの片側を半分めくります。裏の台紙を折り返し、貼り進める分だけ少しずつ剥がしてください。

補助する人は、糊面が先に車体へ触れないよう、未施工部分を浮かせて支えます。施工する人は、貼り始める部分から外側へ空気を逃がすように圧着してください。

スキージがデカール表面に直接触れるため、清潔なフェルト面などで表面を保護します。押さえる範囲を少しずつ重ね、引っ張って伸ばさずに貼り進めてください。

STEP 4|残りの台紙を抜き、反対側を貼り付ける

片側を貼り終えたら、位置のずれがないか目印で確認します。残りの台紙をゆっくり抜きながら、反対側も同じように施工してください。

まだ貼っていない部分は浮かせたまま支え、先に全面を落とさないようにします。シワやずれが見えたら、先へ進めず状態を確認してください。

STEP 5|端部と表面を確認して仕上げる

センターの直接施工と左右の転写施工を終えたフードデカールの完成例
完成例:中央が②の直接施工、左右が①の転写施工です。

位置決め用のマスキングテープを外し、端・角・穴まわりの浮きや気泡を確認します。マット面を強く擦らず、表面を保護しながら必要な部分だけ押さえてください。

このタイプは、表面のアプリケーションフィルムを剥がす作業はありません。端部まで確認して完成です。

エアー残りの対処

施工途中で気泡に気付いたら、先へ進めず、まだ貼り付いていない側へ空気を逃がすように圧着します。強く擦ったり、貼り付いた部分を急に引き剥がしたりしないでください。

施工後に残った気泡は、商品のフィルム特性により対処が異なります。無理に押し潰したり、針や刃物で穴を開けたりせず、商品の案内を確認してください。抜けない気泡や折れたシワは、販売店へご相談ください。

よくある失敗

  • ①の貼り合わせでシワが入る:転写フィルムは端から貼り始め、残りを浮かせて少しずつ圧着します。
  • 台紙の端で位置を合わせてしまう:デカール本体の輪郭と、商品の指定位置を確認します。
  • 未施工部分が先に貼り付く:大判は2名で扱い、まだ貼らない部分を浮かせて支えます。
  • ①の転写フィルムと一緒にデカールが浮く:一度戻して再圧着し、低い角度でゆっくり剥がします。
  • 表面に擦り傷や艶ムラが付く:特に②はスキージが表面へ直接触れます。清潔なフェルト面などで保護し、角で強く擦らないようにします。

まとめ

アプリケーションフィルムを使うタイプは、自分で貼り合わせてから車両へ転写し、最後に転写フィルムを剥がします。使わないタイプは、デカール本体を直接貼り付けます。

どちらも、乾いた施工面で位置を決め、未施工部分を浮かせながら少しずつ圧着することが基本です。お手元の商品の指定に合わせて施工してください。

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